tekowanekoです。
ご訪問ありがとうございます。
『加熱するとパサつきがちだけど安い鶏むね肉やささみが、まるで牛タンのようになる』レシピって気になりませんか?
そこで今回は、笠原将弘さんの鶏むね肉を牛タン風に調理する 『鶏むね肉牛タン風』とリュウジさんの『ねぎ塩牛タン風ささみ』が本当に牛タンのような味わいになるのかについて検証してみました。
比較するのは、
- 笠原将弘さんの鶏むね肉を牛タン風に調理する 『鶏むね肉牛タン風』
- リュウジさんの『ねぎ塩牛タン風ささみ』
- 牛タン(焼肉用)
の3つです。
牛タンは、今回比較したものにタレがついていなかったので、笠原将弘さんとリュウジさんのねぎダレをそれぞれ食べ比べました。
この記事では、調理方法の違いから生まれる味の違いなどを比較したり、栄養士目線でなぜ鶏むね肉や、ささみが牛タンっぽい味わいになるのか考察していこうと思います。
笠原将弘さんの『鶏むね肉牛タン風』
まずは、料理人で料亭「賛否両論」オーナーの笠原将弘さんの鶏むね肉を牛タン風に調理する『鶏むね肉牛タン風』です。
『鶏むね肉牛タン風』は、鶏むね肉を薄く切り、下味を強めにつけてサッと焼き、大根おろしとみりんの甘みでねぎの辛みを抑えたねぎダレをかけ、まるで牛タンのように味わう一皿です。
鶏むね肉にかけるねぎダレは、大根おろしとみりんの甘味で、ねぎの辛さを丸め込んでくれ、優しい味でした。
鶏むね肉も、笠原さんが動画内で話されているコツを忠実にやれば、とても柔らかい牛タンを食べている感じがします。
私がスーパーで買った牛タンと比べ、とても柔らかかったですが、味わいは似ていました。
鶏むね肉にしっかり味をつけるぶん、ねぎダレは優しい味付けにし、とてもバランスの取れた料理です。
リュウジさんの『ねぎ塩牛タン風ささみ』
次に、『リュウジのバズレシピ』というYouTubeチャンネル名でレシピを紹介されている、リュウジさんの『ねぎ塩牛タン風ささみ』です。
『ねぎ塩牛タン風ささみ』は、ささみを『(酒瓶で)ぶっ叩き』、薄く延ばして薄く粉をはたき、フライパンでサッと焼いたささみに、塩味とうま味が濃い目のねぎダレをかけ、牛タン風に味わう一皿です。
ねぎダレは単体だと塩味が濃い目で、うま味が強く、ねぎ好きならそれだけでお酒のおともになりそうな味です。
ささみは、『(酒瓶で)ぶっ叩く』レシピとなっていて、叩くときの騒音は気になりますが、叩くことで厚みを薄くし、火の通りが速くなるためとても柔らかかったです。
ささみには軽く塩コショウをするだけだったので、うま味と塩味の濃いねぎダレの相性は最高でした!
そして何より、笠原将弘さんの鶏むね肉と同じくらい柔らかく、味わいも牛タンのようですよ(o^―^o)
『牛タン』『鶏むね肉牛タン風』『ねぎ塩牛タン風ささみ』を食べ比べてみた
本物の牛タン(焼肉用)と笠原将弘さんの『鶏むね肉牛タン風』、リュウジさんの『ねぎ塩牛タン風ささみ』を食べ比べてみました。
肉の固さ・味がどうだったか、牛タンとうま味成分や構成が似ているかを表にまとめてみました。
固さ | 味 | うま味成分 | |
牛タン | しこしこと固め | 噛みしめるほどにうま味が出てくる。 | イノシン酸 |
鶏むね肉牛タン風 | 柔らかく、すぐに嚙み切れる | 水分と一緒にうま味が出てくる。 | イノシン酸 |
ねぎ塩牛タン風ささみ | 柔らかく、すぐに嚙み切れる | 水分と一緒にうま味が出てくる。 | イノシン酸 |
鶏むね肉もささみも牛タンに比べて柔らかかったので、焼いたときの水分量や三大栄養素の組成を調べてみました。
焼き | 水分(g) | 熱量(kcal) | たんぱく質(g) | 脂質(g) | 炭水化物(g) | 食塩相当量(g) |
牛タン | 41.4 | 401 | 20.2 | 37.1 | 0.2 | 0.2 |
鶏むね肉 | 57.6 | 177 | 38.8 | 3.3 | 0.1 | 0.2 |
ささみ | 66.4 | 132 | 31.7 | 1.4 | 0 | 0.1 |
鶏むね肉とささみは、調理の時に油を使ったので、この表よりも脂質が補われているので味わいが似たのかもしれません。
鶏むね牛タン風は→似ている度70%
似ているポイント
- 薄くスライスするので、形が似ている
- 油でコーティングすることで、鶏むね肉の脂質の少なさを補い味わいが似たのではないか
- 食塩相当量が同じ
- うま味成分が同じ
ネギ塩牛タン風ささ身→似ている度60%
似ているポイント
- 粉をはたくことでささみにない炭水化物が補われ味が似たのではないか
- 鶏むね牛タン風よりも多めの油で焼いたので、ささみに油が足され、味わいが似たのではないか
- うま味成分が同じ
『牛タン』『鶏むね肉牛タン風』『ねぎ塩牛タン風ささみ』の味わいが似ている理由3つ
『牛タン』『鶏むね肉牛タン風』『ねぎ塩牛タン風ささみ』の3つが似ていると感じる理由は、
- 肉のうま味成分が全て同じである
- 鼻をつまむと人間は肉の判別がつかない
- 適度な油分がある
からです。
一つずつ見ていきましょう。
肉のうま味成分が全て同じ
肉には、「イノシン酸」という三大旨味成分の一つが含まれています。
100g当たりのイノシン酸の量 | |
牛肉 | 80mg |
豚肉 | 230~290mg |
鶏肉 | 150~230mg |
部位ごとではありませんが、平均して上記の表位の「イノシン酸」が含まれているので、『味わいが似ている』と感じました。
鼻をつまむと人間は肉の判別がつかない
「全国食肉検定委員会講習テキスト」によると、
鼻をつまんで食べると食肉の種類の区別はつかないそうです。
先ほど、肉のうま味成分は同じであると言いましたが、うま味成分が同じであるがゆえに、鼻をつまむと人間は肉の判別がつかなくなるのだそうです。
今回の『鶏むね肉牛タン風』と『ねぎ塩牛タン風ささみ』では、サラダ油だったので、和牛に特にあるという甘い脂の香、「和牛香」がありませんでした。
「和牛香」がないので似ていないなと感じたのかもしれません。
適度な油分がある
人間は、甘味・塩味・苦味・酸味・うま味以外に適度な脂肪があり、また脂肪の融点によってこくの感じ方が変わります。
鶏むね肉とささみは脂質が少ないですが、焼くときに油を使ったことで、より牛タンに近くなったのかもしれません。
牛脂を使うとコクが似て、より牛タンに近くなると思います。
まとめ
今回は、笠原将弘さんの鶏むね肉を牛タン風に調理する 『鶏むね肉牛タン風』、リュウジさんの『ねぎ塩牛タン風ささみ』が牛タンに似ているのかを検証してみました。
鶏肉が牛タンに似ていると感じたのは
- 肉のうま味成分が全て同じである
- 鼻をつまむと人間は肉の判別がつかない
- 適度な油分がある
からではないかと思います。
また、「サラダ油を牛脂に換えると、『和牛香』が足されて脂肪の融点が同じ」になり、より似るのではないか」と思いました。
似ている似ていないは関係なく、笠原将弘さんの鶏むね肉を牛タン風に調理する 『鶏むね肉牛タン風』、リュウジさんの『ねぎ塩牛タン風ささみ』はどちらも美味しいので是非お試しください♪
今回ご紹介した
笠原将弘さんの鶏むね肉を牛タン風に調理する 『鶏むね肉牛タン風』の詳しい作り方とワンポイントアドバイスはこちら
リュウジさんの『ねぎ塩牛タン風ささみ』の詳しい作り方とワンポイントアドバイスはこちら
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