
しばこです。
「同じものばかり食べたがる」「それなら食べてくれるから、つい固定化してしまう」。そんな固食(こしょく)は、忙しい家庭では起こりやすい自然な現象です。本記事では、固食の基礎知識とデメリット、今日から無理なくできる改善、さらに家庭で使える献立例をまとめました。
固食とは
同じ料理・食材ばかりを繰り返し食べる状態のこと。例:カレーばかり/パンばかり/うどんばかり 等。幼児~学齢期に多く見られます。
なぜ起きやすい?(背景)
- 「好きなものなら食べる」安心感がある
- 忙しい日でも食事が進みやすく、親の負担が減る
- 献立を考える手間・買い物の手間を省ける
- 食経験がまだ少なく、新しい味や食感に不安がある
固食のデメリット
- 栄養バランスが偏りやすい(たんぱく質・野菜・カルシウム等の不足)
- 味覚や咀嚼の発達が狭くなる(同じ味・硬さに慣れてしまう)
- 食の楽しみが広がりにくい(新しい食に出会う機会が減る)
今日からできる改善策(無理なく3ステップ)
- “ちょい足し”から始める:
好きな料理に、きのこ・豆・卵・チーズ・海藻などを少量プラス。 - 1週間単位でバランスを取る:
数日は偏ってもOK。週の後半で主食やたんぱく源を変える。 - 「お楽しみデー」を決める:
例)金曜はうどんOK。メリハリをつけて心理的抵抗を減らす。
家庭でできる献立例(整活ごはん)
カレー派の子の場合
- 基本形:カレー + サラダ + ヨーグルト
- ちょい足し:きのこ or 大豆(水煮)をカレーにIN、サラダにツナや卵をプラス
- ねらい:食物繊維・たんぱく質・乳製品で栄養を底上げ
パン派の子の場合
- 基本形:トースト + 野菜スープ + ゆで卵
- ちょい足し:サンドにチーズ/ハム/ツナ、スープに豆やコーン
- ねらい:朝でも取りやすいたんぱく質と野菜を確保
うどん派の子の場合
- 基本形:かけうどん + ねぎ・わかめ・卵
- ちょい足し:豚こま少量・温野菜・油揚げ・すりごま
- ねらい:鉄分・カルシウム・良質脂質を少しずつプラス
1週間のゆるローテ例(主食と主菜を広げる)
- 月:ごはん + 鮭の塩焼き + 具だくさん味噌汁
- 火:パン + ミネストローネ + 卵サラダ
- 水:うどん + 肉みそ + 青菜おひたし
- 木:ごはん + 鶏の照り焼き + ひじき煮
- 金:お楽しみデー(好きメニューOK)
- 土:カレー + ヨーグルト + 千切りサラダ
- 日:丼(親子丼など) + 味噌汁 + ぬか漬け
よくある質問(Q&A)
Q. 甘いパンしか食べません。
A. まずはパンはそのまま、スープや卵で栄養を補完。慣れてきたらサンドに具を少しずつ足します。
Q. 野菜が苦手です。
A. きゅうり・コーン・海藻・ポテサラなど“入りやすい野菜”を少量から。刻んでスープやカレーに混ぜるのも◎。
Q. 固食が長く続いています。
A. 無理に矯正せず週単位の調整で十分。定番の日を作り、他の日に少しずつ“新しい一口”を。
まとめ
固食は「食べられる」を守るための入り口でもあります。ちょい足し・ちょい変えで少しずつ食の幅を広げ、1週間単位でバランスを整えていきましょう。続けやすい小さな工夫が、習慣をやさしく変えてくれます。
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